花農家への道(途中)

花農家への道(途中)

前回、スローフラワーについてブログを書きましたが最近はありがたいことに私と同じようにスローフラワー・オーガニックフラワーを育てたいという方からお問合せをいただくことが増えてきました。ということで本日はその裏側というか、実際にどうやって花農家として生計を立てているのかということについて少しだけお話しします。

私は20歳ぐらいの時に翻訳・通訳と出会ってから長い年月をかけてキャリアを積んできました。長女の小学校入学を機にフリーランスに転身し、以来18年間フリーランスの通翻訳者として今もお仕事をしています。

花農家を始めた当初、事業が軌道に乗るまでに5年間はかかるであろう。なのでその間、家族を養いながら花事業にも投資できるよう、通翻訳業の仕事をとにかく増やすというミッションを自分に課しました。最初の2年は少しずつスキルアップをしながら地域のイベントに出店し、お客様を増やして売上を上げることに専念。しかし2020年2月、「今年こそ都内のファーマーズマーケットに出店するぞ!」と意気込んでいた時にコロナでイベントどころか学校もシャットダウンして全てがストップしました。ここで計画にも急ブレーキがかかる。

早送りして2021年7月、念願だった都内のファーマーズマーケット出店を果たしました。そこからはイベント出店を増やして2023年にはいよいよオンラインショップをオープンして販路拡大も少しずつ進んでいます。

初出店@青山ファーマーズマーケット。2021年7月。

 

そういうと順調に聞こえるかもしれないけれども花業の売上だけで4人の子どもを育てるのは到底無理で、今でも通翻訳と花屋の仕事をしていて収入のバランスは通翻訳8割、お花2割といった感じです。

four peas には3名のスーパースタッフが週に2回、畑に入って作業をしてくれています。私も彼らが来る火曜日と木曜日にはなるべくずっと畑にいられるようにするけれども、どういうわけか火曜日と木曜日に会議が入ることが多く、そういう場合は通訳の時間だけ抜けて作業着を着たままオンライン会議に参加。終了したら畑に戻る。ということを繰り返します。翻訳については1日の作業が終わった後か始まる前に集中して取り組む。

仕事だけなら両方に没頭すれば良いだけの話ですが、私はお母さんでもあるのでそれ以外に子育てももちろんあって、子どもの習い事の送迎、学校やサッカーチームの役員のお仕事、弁当・ご飯作り、洗濯、掃除などやることがてんこ盛り。

それだけやることがたくさんあると自ずと「やることリスト」からはみ出す項目が出てくるもので家の中は常に「ワイルド」な状態。洗濯物が何日もソファの上に放置されていたり、家の廊下に埃が毛玉のようになっていたり枯れ葉が落ちて外みたいになっていたり・・・

末っ子とその相棒が洗濯物の山で遊ぶの図。だいぶ前だけど。

 

先日、アメリカの花農家さんも投稿していましたがアメリカでも花業一本で家族を養えている花農家さんはまだまだ少なく、多くの場合は夫婦だとパートナーが家計を支えてもう1人が花業に専念していることが多いそうです。

たまに「これ、本当に(事業として)持続可能なのか???」って途方に暮れることも正直あります。でも、スローフラワーにはポテンシャルがあるという揺るぎない気持ちがあるし、成功させるのもダメにするのも自分次第だと思っています。ここからは今までの経験やそこから生まれてきたアイディアを形にしていく段階。当初の5年はもう過ぎて、花農家一本でできるようになるのはまだ先だと思う。

けど昔、ニーチェが言ったように。

"What doesn't kill you only makes you stronger."

生きてりゃ色々あるけれどもそれが自分の命を奪うものでさえなければそれはあなたを強くしてくれる。お得意の「どうにかなるさ!」精神で探求することを諦めず、好奇心を持って今日も進みます。

今年の誕生日。マイキッズと珍しく勢揃いで。

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